PRIME

関ジャニ's エイターテイメント GR8EST at 札幌ドーム


行ってきた。

朝8時前に家を出て、会場に着いたのは16時すぎ。北海道はとても遠い。それでも、6人の関ジャニ∞のスタートの日をどうしてもどうしてもこの目で見たかった。見なければいけないと思った。


あれから3ヶ月。すばるくんが、関ジャニ∞を、ジャニーズを辞めると言ってから3ヶ月のこの日、たしかに、はっきりと、関ジャニ∞は6人になる。

頭ではわかっていても、気持ちが全く追いつかない日々だった。



会場に到着し、いつものようにうちわを準備し、ペンライトをパッケージから出す。

東京からの飛行機がかなり遅れていて、一緒に入る友達が予定の時間に来れなくなったので待機。仕方ないことでもあるけれど、不思議とそこまでの焦りはなかった。


少し遅れて会場に入ると、1曲めが始まっていた。急に走って階段を上り下りしたので貧血由来のめまいが来てしまい、体調が一時的に悪くて全然覚えていない。2曲めの途中まで座っていたけど、気分が良くなったので立つ。

そして始まったのはNOROSHIだった。わたしがエイトのことがやっぱり好きだ、と抗いようのない気持ちに突き動かされ、一旦降りたくせにわずか1年半で他Gから出戻ってしまった曲。先日の音楽番組で7人でのNOROSHIを聴いたとき、この曲を聴くのは最後かもしれないと思った。すばるくんがいないと成り立たない曲だったから。信じられない気持ちとともに涙が溢れてくる。こわい、こわい、すばるくんのパートがくるのがこわい。


すばるくんのパートを歌っていたのは亮ちゃんだった。いつもいちばん近くでそのパートを聴いていた亮ちゃんが、眉間にシワを寄せて歌うのを見たときに、立っていられないほど涙が出てきてしまった。関ジャムで泣きながらギターを弾く亮ちゃん、「寂しい」と言った亮ちゃんの表情が脳裏に浮かんだ。


正直、ああもう無理だ、と思った。こんな気持ちになりながら彼らのことを見ていくのはつらすぎて無理だと思った。この間までステージに確実に存在していたすばるくんの姿がなく、すばるくんの声が聴こえない。空気を切り裂くような声や、湿度が高く音に絡みつくような声が、そこにはもうなかった。すべての曲に含まれるように思えた空虚がとても苦しかった。


別の公演のチケットも取っていたけれど、もう行けないかもしれない、とまで思った。

でもMCが終わってからの曲、大好きな「へそ曲がり」、歌い出しのすばるくんのパートを歌う丸山くんの声を聴いて、わたしはめちゃくちゃに泣きながらも、この人がアイドルでいてくれる限り、ずっとこの人のことが好きなんだ、というわたしの中では当たり前だったことを思い出した。丸山くんが与えてくれるものはいつもあまりにも大きく、あまりにも幸せなものばかりで、それは今回も同じだった。


そこから、ここにはいないすばるくんのことばかりを見ていたわたしの目と、ここにはいないすばるくんの声ばかりを聴いていたわたしの耳は、6人の姿と声をちゃんと捉えようと必死になりはじめた。

核であり音楽的軸であった人を失って、それでもステージに立ち、いま自分たちができるパフォーマンスを通して、集まったファンの不安を少しでも取り除こう、笑ってもらおう、としている6人の関ジャニ∞のことが愛おしくて仕方なくて胸がギュッとなった。


いつもよりたくさん喋ってたくさん笑ってたくさん歌っていた亮ちゃんの覚悟、その表情をわたしは忘れない。ほんとうにすごかった。別の人みたいだった。もう、ステージの上で拗ねたりむくれたり甘えたりわがまま言ったり、みんなの弟みたいな亮ちゃんはいないんだ。寂しくもあるけれど、ひたすらに頼もしくかっこいい。

大きな身体全部使って手を振って、ここにいるよ、と表現してくれた大倉くん。想像できないほどに身体がつらいだろう時期に、会いに来たよ、みんなが大好きだよ、と言ってくれる章ちゃん。すばるくんの不在をできるだけ感じ取らせないように、いつものようにゲラゲラ笑って、いつもより親密に振る舞う横山くんと村上くん。どんなにしんどい時もつらい時も、それをファンに微塵も感じさせないように、きちんと正しく「アイドルのまるちゃん」をくれる丸山くん。

みんながあの3時間、全力で必死にこちらに与え続けようとしてくれたものは、紛れもなく愛だった。


その後のソロ&ユニット曲のパートはとても楽しかったな。パンぱんだでは隣の横山担の友達と抱き合って喜んだ。久々にユウユウとリュウリュウに会えて素直に嬉しかった。わたし鏡では、ひとりで立って歌う章ちゃんの力強い歌声と歌詞が心の奥に染み込んできて泣いてしまった。亮ちゃんと大倉くんのtornはあまりにも圧倒的にかっこよくて正義だったし、村上くんはめちゃくちゃ歌が上手くなっていた。最高のKINGだった。

キングオブ男の、2人、3人、2人に分かれるところ、なんの疑問も持たず2人ずつになるもんだと思っていた。横山くんと丸山くんのパートが終わり、いつものようにヒナちゃんと大倉くんと章ちゃんが歌ったところで、堪らなくなってさらに涙が溢れてきた。すばるくんのパート「愛する野郎共の夢 並ならぬ涙の賜物」を亮ちゃんがひとりで立って歌っていた。もう恥ずかしそうに手を握り合うふたりの姿は見られないけれど、その思いは届いてる。


泣きながらも笑顔になれることも増えてきて、ペンライトもちゃんと振れるようになっていた。メンバーが近くに来た時は手を振りたいししっかり顔を見たい。そういう、いつものコンサートの振る舞いを少しずつ思い出せた。フロートで丸山くんが近くにきて、手を振ってくれた。すごく嬉しかった。


そして、最後に発表された新曲。

始まるんじゃない、始めるんだぜ。

進むんじゃない、進めるんだぜ。

また逢えたら歌おう、また逢う日を歌おう。


決別じゃない。卒業というのもすこしちがう。

すばるくんがいた関ジャニ∞の14年間はずっとずっとここにある。これまで見てきたもの、記憶、全部が宝物だよ。でも、これからの関ジャニ∞は「すばるくんがいない関ジャニ∞」ではない。6人は取り残されたわけじゃない。続けるんだ。

まだまだ悲しくて寂しい。ふとした時にぼろぼろと泣いてしまう。ありがとうやさよならも言えない。でもきっとこれから生まれるであろう新しい感情を見逃さず、関ジャニ∞のことをずっと見つめていきたい。


この公演に入れていなかったら、こんな気持ちにはなれなかったかもしれない。6人の関ジャニ∞の初日を自分の目で見ることができてよかった。この時間をいつも一緒に彼らのことを見ていた友達と共有することができてよかった。わたしはこれからもわたしの気持ちを大切にする。関ジャニ∞のことが大好き。シンプルだけどたぶんそれがいちばん大事なことだ。